梅雨の時期の睡眠について
先日、関東地方も梅雨入りが発表され、平年より遅いもののじめじめと蒸し暑い日々が多くあります。
今回は、梅雨の時期に起こる、睡眠の質の低下についてご説明いたします。
・梅雨と睡眠の質の低下
梅雨は湿度が高く、天候が不安定なため、睡眠の質の低下を多く引き起こします。じめじめとした気候の中で睡眠の質が低下すると心身に悪影響が出てしまいます。
梅雨の睡眠障害は、身体や心の健康に悪影響を及ぼすため対策が重要になります。
梅雨の時期は、湿度がとても高くなります。人は、体温を下げることによって眠りに入ります。体温を下げるために汗をかき体温の調節を行っているのですが、湿度の高い環境下だと汗の蒸発がしにくくなり、上手く体温を下げることが出来なくなってしまいます。
体温調節が上手く機能しないと寝苦しさに繋がり、深い睡眠を得ることが出来なくなります。
また湿度の高い環境下では、ダニやカビなども発生しやすくなります。就寝中、寝具に発生したダニやカビなどを吸い込むことで、アレルギー症状を発症しやすくなってしまいます。
就寝中も皮膚の痒み、目の痒み、くしゃみや鼻水などが続いてしまうためため、不快感や睡眠の質が低下しやすくなってしまいます。
梅雨の時期の睡眠の質の低下には、湿度だけではなく、日照不足も原因になります。梅雨の時期は曇りや雨の日が多く、日照時間が減っていしまいます。太陽の光を浴びないとセロトニンの分泌が減少してしまい、睡眠時に必要になるメラトニンの分泌にも影響を及ぼしてしまいます。また、セロトニンの分泌低下はうつ病の原因にもなりえます。抑うつ傾向になると入眠しにくくなり、中途覚醒などうつ病のような症状が出てしまいます。当然、睡眠障害によって眠りが浅くなり心身の疲れが取れなくなってしまいます。
・行うべき対策
寝室の環境として理想的な温度は25℃~26℃、理想的な湿度については50%〜60%とされています。快適な湿度を保つには、エアコンの除湿モードを使うのが最も手軽な方法になります。
就寝中、一晩中つけておく場合は、設定温度を28℃程度と少し高めに設定し、湿度設定を50%程度に設定します。設定温度を低くしすぎると体が冷えすぎてしまい、朝起きた時のだるさ等の不調の原因となります。
設定温度を自分の好きに設定し、切りタイマーを設定することもおすすめします。
エアコンを使う際、エアコンの中にカビ・ホコリが溜まっていると不衛生な空気を送風することになり、睡眠の質が悪くなる原因となってしまうので注意しましょう。
除湿機を使用するのも湿度をコントロールするひとつの方法になります。ほかにも換気をすることも高湿度になりすぎないようにするための対策になります。
梅雨の時期は不安定な天候や気温の変化により、体調を崩しやすい時期でもあります。
そのため、毎日の睡眠環境の湿度をコントロールし、睡眠の質を低下させないようにすることがとても大切になります。