免疫と質の良い睡眠
のどが痛くて「風邪かな?」と思ったから、暖かくして早めに寝たら翌日にはすっかり調子がよくなった、というような経験はありませんか。これがウイルス性の症状なら、自然免疫の力で睡眠中にウイルスを倒した証しになります。
反対に、ひどいせきが出たり高熱にうなされたりしてよく眠れず、翌朝には体調が悪化したという経験もあるかもしれません。これは、せきや発熱で睡眠が浅くなり、体が持つウイルスを倒す力を活用できなかったためです。
さまざまな症状や睡眠時の環境によって睡眠が妨害されれば、免疫細胞のはたらきを高める「体内環境」が悪化することになります。免疫機能が高まった状態をつくるには、毛細血管の血流をよくし体のすみずみまで免疫細胞が届いていること、そしてその免疫細胞が活発にはたらく時間をしっかり確保することが非常に有効になります。そのためには良質な睡眠をとることが重要になります。
では良質な睡眠をとるには、どうしたらいいのでしょうか。
まず大切なのは、睡眠中に副交感神経を優位にすることです。副交感神経が優位ならウイルスを倒すリンパ球が血液中に増えます。また、毛細血管へのルートも開くことでリンパ球が体のすみずみまで届くようになります。
睡眠中は、健全な細胞を酸化させたり、毛細血管を傷つけて劣化させたりする活性酸素を、効率的に除去できるタイミングでもあります。活性酸素は、ストレス過多で交感神経優位が続きすぎたり睡眠不足だったりすると大量に発生する物質です。この活性酸素が体内に増えすぎると免疫機能が低下してしまうため、できるだけ留めておかないことが重要です。
ここで重要になるのが「睡眠ホルモン」とも呼ばれるメラトニンです。メラトニンは非常に強い抗酸化作用を持つため、睡眠中に活性酸素を除去し、毛細血管の劣化と体の酸化を防いでくれます。同じ睡眠時間を確保しても、メラトニンがしっかり分泌された状態で眠るのと分泌されずに眠るのとでは、疲れの取れ方もウイルスを倒す力も圧倒的な差がつきます。
メラトニンを増やすには、朝起きた時に日光の光を浴びる、適度な運動をする、食材からの摂取など方法は様々です。ご自身の生活を見直し、良質な睡眠を確保できるようにしましょう。
また、HANAReでは副交感神経の働きを優位にし、交感神経の働きを抑制するための工夫と施術を行っています。睡眠に問題・お悩みを抱えている方や日中の疲れや原因のわからない不調のある方は是非一度HANAReまでご相談ください。