睡眠の質を高めるために
睡眠の質を上げるために「やめるべき3つの習慣」についてお伝えします。
まず1つ目は、「就寝前に考え事をするのをやめること」。
体が疲れているのに眠れないという経験があると思います。それは体ではなく脳が疲れているからです。脳疲労は睡眠の質を下げ、慢性的な疲れの原因になることが脳科学の研究によってわかっています。
脳が疲れている人は、交感神経が優位になった緊張状態のままです。この状態のまま眠ってしまえば、深い眠りに入ることはできません。脳疲労は眠りを浅くし、睡眠の質を下げる原因になります。
就寝前に考え事をすることも脳を疲労させる一つの原因になります。また、寝よう寝ようと考えることも余計なストレスを産み寝付きにくくなってしまうのでやめましょう。
2つ目は、「寝る直前の入浴をやめること」です。
人は眠りに入っていくとき、体温を下げて眠りにつきます。スムーズに脳が冷めていかない環境では、なかなか眠りにつくことができません。
お風呂に入って温まった直後は、当然、脳の温度はかなり高くなっています。ここから脳が冷めるまでには時間がかかります。そのため、入浴した直後に布団に入ってしまうと、すぐには眠ることができません。
入浴後、60~90分が経過して、脳の温度が下がってきたころにベッドに入るのがベストです。意識して脳を冷ます時間をとることで、寝つきがよくなるのを実感できると思います。
3つ目は、「ベッドをソファ代わりにするのをやめること」です。
ときどきソファで眠ってしまったりすることがあると思います。
ソファをベッド代わりにして寝てしまうのは、理想的な睡眠とは言えませんが、忙しい生活のなかでは、ときどきこういうことがあるのも仕方がないと思います。
それよりも、睡眠の質を高めるうえで絶対にやってはいけないのは、この逆のことです。
ソファをベッド代わりにするのではなく、ベッドをソファの代わりにすることは絶対にやめるべきです。
ベッドの上を、寝る時間以外にはくつろぎの空間として使っている人は少なくないのではないでしょうか。テレビを見たり、スマホを使用したりなど。ベッドを眠る以外の用途に使っていると、「ここは眠る場所だ」という認識が薄くなってしまいます。いざ寝るためにベッドに入っても、脳と体がスムーズに眠りに入ってくれなくなってしまいます。
ベッドはあくまでも眠るための場所です。眠るとき以外は、ベッドに入るべきではありません。これを徹底すると、夜、ベッドに入ったらすぐに眠たくなるようになります。「ここは眠るための場所だ」と脳が認識しているからです。筋肉が緩み、副交感神経が優位になって、自然と眠るモードに移行できるようになります。