午後に眠くなる理由は
「日中眠くなる」という悩みを抱える人はたくさんいると思います。
きちんと睡眠時間を確保しても、食事の量を減らしてもやってくる睡魔。
午後の仕事中や授業中にウトウトすることはないでしょうか。
このように、睡眠が足りていても、食事に気を配っていても眠気がやってくるケースはあります。
「お昼ご飯を食べると、満腹中枢が刺激されて眠くなる」
という話を聞いたことがある方は多いかもしれません。しかし、最近の調査からは「昼食を食べても食べなくても眠気を感じる人は感じる」ということも明らかになっています。
「お昼ご飯後にやってくる眠気」は、厳密にいうと「眠気」ではなく、満腹感からくる「気だるさ」。この気だるさを助長しないためにも、重い食事は避けたほうが良いです。あまり重い食事をとるとオレキシンなどの覚醒系物質の働きを抑制してしまう可能性もあるので注意が必要です。
現在では、お昼過ぎにやってくる眠気は「アフタヌーン・ディップ」と呼ばれるヒト固有の生理機能だと言われています。
アフタヌーン・ディップとは、昼食後の時間帯(午後2~4時)に眠気を感じる生理現象のことで、米国立睡眠財団(NSF)によると、人間の体温は午後2~4時にかけて自然に低下し、自然な眠りを誘発するホルモンの放出をしているそうです。
この原因として炭水化物の多い昼食、何時間も同じ姿勢でデスクに向かっていることや水分不足などがあげられているので、食事に気を配ることが大切だということも分かりますが、それだけで眠気を撃退するのは、少し難しいです。
眠気を撃退するには以下の方法があります。
・ものを「嚙む」
噛むことは、脳を活性化させる働きがあります。ガムをかむというのも眠気覚ましに効果があります。メジャーリーグの試合を観ていると、選手たちはプレイ中によくガムを嚙んでいます。あれには、意識の覚醒度を高めるのと、よけいな緊張による力みをとる、ダブルの効果があるといわれています。
・カフェインを摂取する
眠くなったらコーヒーというのは、定番の眠気対策だと思います。実際にカフェインを摂取すると基礎代謝が上がり、身体が覚醒する効果があります。
・20分の昼寝
仕事や授業などの作業に影響が出てしまうなら仮眠をとることが必要です。仮眠をとることが出来る時間やスペースがあるなら積極的に20分ほど仮眠をとるといいですが、取りすぎてしまうと、夜の睡眠などに影響が出てしまうので注意しましょう。
アフタヌーン・ディップは生理機能のため、上記のような対策が必要になりますが、日中の眠気や集中力の低下は、普段の睡眠に問題がある可能性が考えられます。睡眠時間や睡眠の質に問題はないか見直してみましょう。