熱中症と睡眠の関係性
熱中症について
8月に入り、厳しい暑さが続いて寝苦しい夜も増えていると思います。
熱中症は、高い気温の中で汗をかき、身体の中の水分や塩分のバランスが崩れることと、体温の調整が正常に機能しなくなることで起こってしまいます。日中だけでなく、夜も起こる可能性があるのでしっかりとした対策をとる必要があります。普段人は、汗をかいたり、皮膚から熱を逃がしたりして体温の上昇を抑えています。しかし、体温の調整が機能しなくなると体内に熱がこもってしまうので、体温が異常に上昇し、所謂熱中症になってしまうのです。主にめまいや顔のほてり、体のだるさ、吐き気、頭痛などの症状をきたします。
睡眠に関わる深部体温とは
熱中症が起こりうる原因は、水分や塩分の摂取不足もありますが、質の良い睡眠が取れていないことも大きく関わります。
人は、眠りにつくとき深部体温を下げる必要があります。深部体温は身体の中心部(脳や内臓など)の温度で、37度前後に保たれています。適切に深部体温が下がることで深い眠りにつくことができるのですが、睡眠環境や体温の調整がうまくいかないと、寝つきの悪さや深い睡眠が取れず、睡眠不足に繋がってしまいます。睡眠不足になると、脳や身体の休息をとることができず、疲れやすさや体調不良の原因にもなります。体温調整の機能にも影響するため熱中症のリスクも高くなってしまいます。
深部体温低下のためにできること
夜間の熱中症を防ぎながら、質の良い睡眠をとるためにいくつかポイントがあります。
- 就寝1~2時間前にぬるま湯に浸かる
就寝の1~2時間前にぬるめのお湯につかることで、自律神経のバランスを整えることができ、質の良い睡眠をとることに繋がります。また、湯船につかることで汗をかくことができるため、体内の熱を外に放出してくれます。
- 寝室を涼しくする
適切に冷房機器を使って、快適な環境を作ることが大切です。部屋が涼しくしておくことでスムーズな寝つきにも繋がります。また、途中で冷房機器を止めてしまうと室温が上がり、寝苦しさや夜中に目覚めてしまうので、つけたままにしておくことがおすすめです。
- 通気性の良い寝具・衣服を使う
汗が蒸発できないと睡眠に影響を及ぼします。そのため通気性・吸収性の良い素材を選ぶようにしましょう。
- 水分補給をしっかりする
寝ている間も水分は失われるため、寝る前の水分補給、枕元に飲料を置き水分の取れる状態にしておきましょう。
質の良い睡眠をとることは、夏バテなど体調を崩しにくくし、熱中症の予防にもなります。健康な身体を保つためにもしっかりと睡眠のとれる環境を整えるようにしましょう。