精神的不調に繋がる生活習慣
私たちは「心は心」「身体は身体」と分けて捉えがちですが、心と身体は深くつながっていて分けて考えることはできません。気分が落ち込みがちなときや、イライラするとき、感情のアップダウンが激しいときには、睡眠、運動、食事など身体の習慣が乱れていることが多いです。
睡眠不足がメンタルに与える影響は大きく、仕事のパフォーマンスの悪化も招いてしまいます。睡眠不足が続くと日中の眠気や集中力の低下につながり、イライラしたり、記憶力が低下したりもします。このような状況は、重大な判断ミスにつながってしまうこともあるかもしれません。
睡眠不足だと、目を覚まして起きていること自体にストレスを感じる状態になります。ストレスが強くなると自律神経やホルモンバランスが乱れ、落ち込みやすくイライラし、長期にわたるとうつにもつながっていきます。
運動の不足もメンタルに悪影響を及ぼします。定期的に運動をする習慣がある人と運動する習慣がない人では、ストレスに対する耐性が大きく異なります。筋トレや有酸素運動を行うと、エンドルフィンという快楽物質が分泌され、全身の血流も良くなることから、気持ちがリフレッシュされます。
さらに朝や日中に屋外で運動をして太陽の光を浴びることで、幸せホルモンのひとつセロトニンが分泌されます。セロトニンは夜になると代謝されてメラトニンという睡眠を促すホルモンが分泌され睡眠の質を上げてくれます。
また運動をすると身体が疲れるので深くぐっすり眠れるようになります。質の良い睡眠をとることで成長ホルモンが大量に分泌され、気持ちがスッキリして爽やかに目覚めることができます。
食生活の乱れ、特に糖質の摂り過ぎがメンタルに悪影響を及ぼします。情緒不安定、イライラ、気分の落ち込み、集中力低下、食後の眠気などが代表的なものです。
糖質を摂り血糖値が急上昇すると、脳がドーパミンやセロトニンなどの快楽物質を分泌します。そのため糖質を過剰に摂ると気分が高揚したり、スッキリした気持ちになったりします。しかしその後、膵臓からインスリンが分泌されて血糖値が急降下することで、イライラ、落ち込み、怠さ、眠気などに襲われます。これらの症状を改善するためまた、糖質を求めてしまい、悪循環を形成してしまいます。
精神的な不調は、日常の睡眠や運動、食事との関係が深いです。ぜひ、ご自身の生活習慣に乱れがないかを見直し、改善できることから取り組んでみましょう。